
米国Amazonで販売していると、「月商1万ドルを超えていないから、まだ保険は関係ない」と考えがちです。ところがAmazonは、2026年11月2日から、安全性に関する審査が強化されたカテゴリーの商品について、月間売上高にかかわらず商業賠償責任保険を求める方針を案内しています。該当する可能性がある事業者は、通知が来てから慌てないよう、今のうちに確認を始めましょう。
PL保険とは
PL(Product Liability、製造物責任)保険は、販売した商品によって人がけがをしたり、物が壊れたりした際の損害賠償リスクに備える保険です。今回のAmazon要件では、対象商品について1事故あたり・保険期間通算とも最低100万米ドルの補償が求められます。日本で加入済みの保険でも、米国での販売、対象商品、Amazonが求める補償範囲をカバーしていなければ、そのまま使えるとは限りません。
何が変わるのか
従来は、Amazon.comでの月間総売上が1万米ドルを超えたことが保険提出の代表的な基準でした。新しい案内では、それに加えて「enhanced safety listing requirements(安全性に関する追加審査要件)」の対象カテゴリーに出品する販売者も、売上規模を問わず保険が必要になります。すべての商品・すべての出品者に一律適用されるという意味ではありません。自社のSeller Centralに表示される通知と対象ASINを確認することが出発点です。
たとえば、月商5,000ドルでも
月商が5,000ドルで従来基準を下回っていても、販売商品が強化対象カテゴリーに入れば保険が必要になる可能性があります。一方、同じ売上規模でも対象外商品だけを扱う場合は、この新しいカテゴリー基準だけを理由に直ちに提出義務が生じるとは限りません。
今すぐ行いたい4つの確認
- Seller Centralの「パフォーマンス通知」と保険関連ページで、自社への個別案内と期限を確認する。
- 対象ASINとカテゴリーを一覧にし、強化審査の対象かをAmazonへ確認する。
- 保険会社またはブローカーに、米国販売・対象商品・100万米ドルの補償・Amazonを追加被保険者として扱う条件を確認する。
- 英文の保険証明書に、法人名・住所・契約期間などSeller Central登録情報との不一致がないか点検する。
早めの照合が、販売停止リスクを減らします
保険は申し込んだ当日に必ず証明書がそろうものではありません。対象商品の確認、見積もり、英文証明書の発行、Amazonでの審査まで時間がかかることがあります。まず通知を保存し、対象ASINと現在の保険内容を並べて確認してください。不明点は推測で処理せず、Amazonサポートと保険会社の双方へ書面で確認すると安心です。
一次情報:Amazon Seller Central「New Commercial Liability Insurance Requirements effective November 2, 2026」(2026年10月21日確認)。最終的な適用範囲は、各アカウントのSeller Central通知を優先してください。