米国食品医薬品局(Food and Drug Administration:FDA)は2026年10月19日、新規ダイエタリー成分(New Dietary Ingredient:NDI)の届出に関する最終ガイダンス「New Dietary Ingredient (NDI) Notifications and Related Issues; Identity and Safety Information About the NDI」を公表しました。

今回の文書は、NDI届出(New Dietary Ingredient Notification:NDIN)に含める原料の同一性と安全性に関する情報について、FDAの推奨事項を整理したものです。新しい届出制度の創設や、すべてのサプリメントへの一律の届出義務化ではありません。

最終化された3つの項目

FDAが2016年に公表した改訂ドラフトガイダンスのうち、今回最終化されたのは次の部分です。

  • Section VI.A:原料・製品の同一性―NDIおよびそれを含むダイエタリーサプリメントを特定するための情報。
  • Section VI.B:使用履歴その他の安全性資料―過去の使用実績や科学的証拠の整理。
  • Section VI.C:安全性判断の根拠の要約―予定する使用条件で安全性が合理的に期待できると判断した根拠。

2016年の改訂ドラフトガイダンス全体が最終化されたわけではなく、今回の最終版は上記の領域に限定されています。

既存のNDI届出制度との関係

米国では、法令上の要件に該当するNDIまたはそれを含むサプリメントを市場へ導入する場合、原則として流通開始の少なくとも75日前までにFDAへの届出が必要です(21 U.S.C. 350b、21 CFR 190.6)。ただし、NDIの該当性、食品供給への使用歴など、適用条件と例外は個別に確認する必要があります。

NDINの提出はFDAによる製品の事前承認ではありません。また、ガイダンス自体は原則として法的拘束力を持たず、既存の法令上の義務と区別して読む必要があります。

日本企業が確認すべき実務事項

  • 米国向け製品に使用する各原料のNDI該当性と届出の要否。
  • 植物種・使用部位・製造工程など、原料の同一性を説明できる資料。
  • 使用履歴、科学的安全性資料、摂取量および対象消費者との整合性。
  • 届出を行う場合の安全性判断の根拠と、販売開始までのスケジュール。

日本国内での販売実績だけをもって、米国のNDI関連要件を満たすと判断することは適切ではありません。新規原料や抽出物などを取り扱う場合には、製品ごとに米国法上の位置づけを確認する必要があります。

FDA一次資料